今回はパソコンのiTuneや有料のiCloudを使わず、iPhoneをかざすだけの簡単データ移行機能「クイックスタート」のやり方を、実際にやってみたのでわかりやすく写真付きで解説していこう!
ちなみに今回はiPhoneSEから、iPhoneSE(新しい方のSE)へのデータ移行だが、どの機種でも基本的なやり方は同じなので、順番に確認していこう!
新しいSEについて、詳しく知りたい方はこちらの記事をどうぞ
目次
iPhoneの簡単データ移行「クイックスタート」で何が移行できる?
今回解説するクイックスタートで「何が移行できて」「何が移行できない」のだろうか?
- 写真データ
- インストール済みアプリの情報
- 電話帳のデータ・通話履歴等
- Instagram、Facebook、Amazon、メルカリなどのログイン情報
- メールの設定
- Apple IDを利用している「iCloud、iTunes、App Store、IMessage、FaceTime」へのサインイン
- 機種の設定情報(キーボード設定、WiFi情報など)
- LINEアカウントの移行
- Suicaの情報
- Apple Payの情報
- ワンタイムパスワード系のデータ(※一部)
- 銀行口座アプリのログイン情報(※一部)
- Googleアカウント使ったアプリのログイン情報
- その他一部のアプリのログイン情報
- APN設定(WiFiを使わず、各キャリアSIMのデータ通信でネットをする時の設定情報)
実際移行してみた感想として、ほぼ全て移行できているように感じた。
ただし、上記のように銀行口座系やクレジット系など、端末個体を特定する必要があるような「高いセキュリティが必要なもの」はあえてデータ移行できないようになっていると思われる。
※これ以外にも移行できないものもある可能性もあるので、データ移行後には必ず必要な機能の移行確認をした上で、古いiPhoneデータの削除は自己責任で行ってください。
クイックスタートでのデータ移行が「できる条件」
以前までのデータ移行方法は、パソコンのiTuneをつかったかなり面倒くさい方法だったのだが「iOS 11」から「クイックスタート機能」が登場し、さらに「iOS 12.4」以降は、バックアップデータ無しでも、iPhone同士をかざすだけでデータ移行ができるようになった。
- 2台共にiPhone同士である
- 新旧両機種ともに、iOS 12.4以降である
- 新しいiPhoneのストレージ容量に余裕がある
- 2台のiPhoneが同じWi-Fi環境に接続している
- 新しいiPhoneが「初期セットアップが終了していな状態」である
※「初期セットアップが終了していない状態」でない場合は「初期化」する事で同じ状態にする事が可能。
クイックスタートでデータ移行する前の「事前準備」
まずは。データ移行する前に必要な準備を確認しておこう。
- 「Apple IDとパスワード」、iPhoneログインの「パスコード」を確認・メモする
- 2台のiPhoneのiOSを最新バージョン(iOS12.4以降)にしておく。
- BluetoothをONにしておく
- LINEの移行準備
- クイックスタートで移行できないデータの移行方法の確認・準備
LINEの移行準備については、わかりやすく図解した記事を用意したので、こちらを確認しておこう。
クイックスタートの手順「データ移行の流れ」
【STEP1】2台のiPhoneを横に並べて「新しいiPhoneを起動」
BluetoothがONになっている状態で2台の端末を並べて(古いiPhoneはあらかじめ電源ONの状態で)新しいiPhoneを起動すると「こんにちは」と表示される。
※この際新しいiPhoneは出荷時の初期状態である必要がある。
【STEP2】クイックスタート機能が起動する
新しいiPhoneの「ホームボタン」を押すと「言語選択画面」になり、それと同時に古いiPhoneに「新しいiPhoneを設定」という表示が自動的に表示されるので、「続ける」とタップする。
すると、新しいiPhoneに青い粒子のようなコードが表示され、古いiPhoneでそれを読み取る為のカメラが起動する。
【STEP3】青いアニメーションコードをカメラで読む
古いiPhoneに自動的に起動したカメラで、新しいiPhoneに表示された青い粒子のコードを読み取ろう。
【STEP4】パスコードを入力
読み込みが完了すると、新しいiPhoneの画面でパスコードを入力する画面が表示されるので「今まで古いiPhoneを開く時に使っていたパスコード」を入力しよう。
すると「アクティベート」が始まる。このあとの設定やデータ転送中は、古いiPhoneを新しいiPhoneの近くに置いておく必要があるので注意しよう。
【STEP5】各種設定を行う
つづいて、新しい機種によって若干変わるが「Touch IDやFace ID」などの設定が続き、その場でやってもOKだが、とりあえず「あとで設定」を選んでおいて問題ない。
【STEP6】データ転送方法の選択
つづいて「古いiPhoneからのデータを転送」を問われるので「続ける」をクリック。
この時、環境によっては「iPhoneから転送するか・iCloudからダウンロードするか」の選択肢が表示される場合もあるようで、今回の解説では、iPhoneからの転送をクリック。
【STEP7】各種設定を続ける
つづいて、各種設定を進めていくが、後でできるものは「あとでセットアップ」等で進めて、その他は好みで進んで頂いてOK。
【STEP8】データ転送
設定の次にデータ転送が始まる。環境やデータの量によって変わるが、データ転送には30分〜1時間以上かかる事もざらにあるので「バッテリーが無くなる事を防ぐ」ため、かならず電源に接続しておこう!
【STEP9】データ転送完了!
古いiPhoneの画面で「転送が完了しました」と表示され、少したってから新しいiPhoneに再起動がかかり、待ち受け画面が表示されて転送完了!
最後に、今までと同じパスコードでiPhoneの画面を開く事ができて転送が完了!
ただし、アプリのインストールは順番に継続して続いている。
【STEP10】SIMの差し替え
あとは、必要に応じでSIMカードの差し替え。
一旦電源をOFFにして古い端末からSIMカードを抜いて、新しいiPhoneに差し替えて、機種変データ移行作業の完了だ!
インターネットがつながらない時のプロファイル設定の「APN設定」
SIMを刺すことで、基本的には電話などが使えるようになる。
しかし、クイックスタートの移行だけでは、各キャリアのネット接続設定等の「APN設定」が引き継がれない場合がある。そんな時は、「設定」>「一般」>「プロファイル」を開いて、インストールしよう。
プロファイルがダウンロードされていない場合は、各キャリアのサイトから必要なプロファイルをダウンロードした上で、上記のプロファイルをインストールすればOK。
iPhone同士の機種変「データ移行をパソコンなしで簡単」にする方法まとめ
以前までのiTuneを使った面倒なデータ移行に比べて、はるかに簡単になった「クイックスタート」によるデータ移行!
この機能を使えば手軽に端末を変更でき、とてもありがたい機能。
ただし、前述したように「LINEのアカウントの移行」や、「銀行口座」や「Suica」などを使っている方は、それぞれ事前準備が必要なので、お忘れなく!